覇気について


先日、「ONE PIECE」に出てくる“覇気”について
Twitterに呟いたものをメモ代わりにまとめておきます。
コミック派の方にはネタバレになる可能性のある部分が
出てくると思いますので、ご注意ください。
間違いなど多数あると思いますので、コメント欄で
指摘していただけるとありがたいです。




■覇気の登場


作品の中で、初めて“覇気”という言葉が出てきたのは
25巻です。
「あの覇気で3千万はねェと思ったが・・・」という黒ひげのセリフです。
ただし、この言い方だと、日常生活でも使用する
「覇気がある/ない」という意味に取る事も出来ます。


次に登場するのは45巻。白ひげの船を訪れたシャンクスの周りにいる人間が
次々と気を失っていきます。
「半端な覚悟じゃ・・・あの男の前で意識を保つ事さえできねェ・・・!!
相変わらず・・・スゲェ“覇気”だ」というセリフがあり、
ここで“覇気”の存在、それがどんなものであるかが
はっきりと読者に示されました。


実はシャンクスは、1巻目の第1話でも“覇気”(らしきもの)を使用しています。
ルフィを助けるために、近海の主を睨んだだけで追い払っていますが
後から考えれば、あれが“覇気”だったのでしょう。


ガイドブックである「ワンピースグランドラインイエロー」で、
“覇気”には「強者が持ち得る、圧倒的な威圧感。シャンクスに至っては、
巨大な船をも震わすほどのすさまじさ」という説明があります。



■“覇気”の戦闘での使用


作品内ではっきりとは言及されていませんが、戦闘で“覇気”が
使用されているのでは?と思われるシーンが登場し始めます。


まずは、海軍の科学者ベガパンクのボディガードである戦桃丸。
戦桃丸は、ゴム人間のルフィに“打撃”で攻撃を加え、ダメージを与えています。
その攻撃を受けたルフィは「何か変だ あいつの技・・・!!」と言っています。


そして、海賊王ロジャーの右腕にして、“冥王”の異名を持つ
シルバーズ・レイリー。
52巻で、レイリーは、自然系の“ピカピカの実”の能力者・黄猿の足を蹴り、
レーザーを別の場所へ逸らしています。
その前のページで、ウソップやブルックの攻撃が黄猿
全く当たっていないのとは対照的です。
ただ、レイリーが何らかの実の能力者で
その能力を使ったという可能性もありますが・・・


53巻では決定的な言葉が使われます。
男子禁制の国「アマゾン・リリー」に飛ばされたルフィは
そこで、アマゾン・リリーの戦士達に追われます。
戦士の一人、マーガレットの放つ矢は強力な破壊力を持っていました。
「特別な矢でもなさそうなのに」と不思議がるルフィに、
マーガレットは「矢は“覇気”を纏っている」と言い放ちます。


“覇気”を纏う事で強力な攻撃を加えることが出来る、
または攻撃を防ぐことが出来るというのは
53巻のルフィとマリーゴールド&サンダーソニアとの戦いでも出てきます。
マリーゴールドはルフィの打撃を防いで、戦桃丸同様、ルフィに打撃でダメージを与え、
サンダーソニアはルフィの攻撃を予測し、避けてしまいます。
サンダーソニアがルフィに向かい「覇気は使えないんでしょ。
外海の者たちは大概そう」と言っている事から、“覇気”を戦闘に
使っている事が読み取れます。


■“覇気”を持つ条件


では、その“覇気”を持つ条件とは何なのでしょう?
3通り考えてみました。


1・特別な人間しか持てない。


自覚はしていませんが、ルフィは強力な“覇気”を持っています。
それは、“覇王色の覇気”と呼ばれる、「数百万人に一人しか身につけられない」
もので、アマゾン・リリーの女王であるハンコックと同じものだそうです。


ただ、「特別な人間しか持てない」というのはなさそうです。


理由は現段階で“覇気”を使用しているキャラクターが多数いること。
特にアマゾン・リリーの戦士であるマーガレットが
普通に使っているので、身につける事、使用する事に
特別な素質は必要なさそうです。
そして、先に引用した“覇王色の覇気”は
「数百万人に一人しか身につけられない」ですが
“普通の覇気”(という言い方も変ですが)ならば
多くの人間が身につけられると読み取る事が出来るような気がします。


2・悪魔の実の能力の副産物


ワンピースに登場する強いキャラクターは例外はあれど
大体、悪魔の実の能力者です。だから、悪魔の実を食べたことによって
覇気が身に着いた・・・と考えたのですが
これも違うでしょう。


このマンガで一番最初に“覇気”を使っているシャンクスが
能力者ではないこと。ルフィを助ける時に海に入っているのが
能力者ではない証です。
戦桃丸は自分自身で「能力者じゃない」と言っています。
そして、1の理由と一緒で「数百万人に一人しか身につけられない」
という言葉から、数百万人もの人間が悪魔の実を食べているとは思えない
というのがあります。


3・誰でも持っている、もしくは身につけられる


というわけで、実にありきたりな結論になってしまいました。
すいません。
「ワンピース」の世界の人々は“覇気”を持っている
もしくは身につける事が可能で、強者と呼ばれる人々は
“覇気”が大きい(もしくは多く)
それを上手くコントロールする事が可能という気がします。


以上、長々と書いた割には、たいした事も書けずに
上手くまとめる事も出来ませんでした。すいません。


ジャンプ45号559話では、ハンコックとスモーカーの戦闘の際に
スモーカーが「“煙”のおれに攻撃を・・・!!?九蛇の“覇気”か・・・!!」
というセリフが出てきますし
52号564話では、白ひげの放った攻撃から、エースの処刑台を守るために
三人の大将が揃って攻撃を防ぐ場面があり、それぞれの実の能力を
使っている描写がみられない事から、“覇気”を使って防いだのでは?
と思いました。


纏う事で、攻撃が強力になり、“自然系”の実の能力者に
攻撃を加える事が出来るようになるとすれば
“覇気”は、今後の展開に重要な意味を持つ
キーワードでしょう。
はっきりと説明される時が来るのか
それとも、書かれないまま終わるのか
どちらにしても、しばらく「ワンピース」から目が離せません。